| 情報セキュリティ対策のための人材育成の過程を見てみよう。まずは組織を守るための必要スキルをすべて抽出する。次に組織内に配置する職種ごとに、組織を守るために必要なスキル項目の漏れがないように対応付ける。いくつかの教育コースや対応する資格を、職種とレベルごとに定義していくことにより、情報セキュリティ対策に対応した人材育成ロードマップができ上がる。
これを具体化したものが、筆者がリーダーとしてまとめた、NPO日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)による「2005年度
情報セキュリティ推奨教育の検討に関する調査報告書」である。
現在は、情報セキュリティ教育や資格は千差万別で、非常に増えてきている。選択の方法を間違えなければ有益で、かつ導入したセキュリティシステムを有効に働かせる人材の育成ができる。
資格取得は個人のスキル向上および保有スキルの棚卸しとしても有効だ。筆者自身、毎年2回実施される経済産業省の情報処理技術者試験はできるだけ受験することにしている。自分の足りないスキルや、次に学習すべき分野がよく分かり、成長の糧となっていく。ぜひ、チャレンジし続けたいものだ。情報セキュリティ対策部門や人材育成部門でも、組織発展のための人材への投資として教育や資格取得を奨励してほしい。
※1:BS7799
BSI(英国規格協会)によって規定される企業や団体向けの情報システムセキュリティ管理のためのガイドラインであり、特にセキュリティの運用管理に重点が置かれている点が特徴。現在はISO化され、ISO/IEC17799として発行されている。
※2:ISMS
ISMS(Information Security Management System)は、企業や組織が自身の情報に関するセキュリティを確保・維持するために、セキュリティポリシーと呼ばれるルールに基づいたセキュリティレベルの設定やリスクアセスメントの実施などを継続的に運用する枠組み。
<プロフィール>
官庁において情報システム部門などを経験した後、独立系IT教育専門会社で地方事業所の新規開設責任者として従事。その後、現職で企業向け教育の企画・プロモーションを行う。現在は特に、情報セキュリティ教育に関する活動を精力的に行い、JNSA(日本ネットワークセキュリティ協会)情報セキュリティ推奨教育検討ワーキンググループリーダー、SEA/J(セキュリティ・エデュケーション・アライアンス・ジャパン)研究員としても活動している。
ITコーディネータ、情報処理技術者(上級システムアドミニストレータ、情報セキュリティアドミニストレータなど)をはじめ、MCSCなどベンダー系資格保有。
※nikkeibp.jp events SPECIALより転載
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