日本バリュー・エンジニアリング協会(以下VE協会)では、VEの考え方として、次の5つをあげています。
- 顧客本位に考える
- 機能中心に考える
- アイデアを尊重する
- チームで問題に取り組む
- 価値の向上を考える
「顧客が何をほしがっているのか」を把握しないとニーズにあったものは作れませんし、顧客が必要とする機能が搭載されていないと購入には結びつきません。突飛なアイデアから画期的なものが創り出されることもあれば、1人が出したアイデアにチームメンバーが肉付けをしていくことによって、より価値の高いものが創り出されることもあります。
これらの考え方は、「VE」という単語を意識していなくても、常に皆さんが考えていることではないでしょうか。このように、VEはすべてのビジネスパーソンに役立つ考え方であると言えるのです。
それではVEスキルの測定では、どんな知識を問うのでしょうか。VE協会が行っているVEリーダー認定試験のサンプル問題を例に見てみましょう。
<問 題>
電子レンジについての機能表現の中から、最上位機能(基本機能)をひとつ選択しなさい。
A.電磁波を出す。
B.飲食物をあたためる。
C.マイクロ波を出す。
D.熱を与える。
E.飲食物を保持する。
<回 答>
B.飲食物をあたためる。
<解 説>
最上位機能とは、機能の相互の関係を「目的と手段」の論理に基づいて整理した図表(この図表をVEでは「機能系統図」といいます)において最も上位に位置する機能のことです。上記の選択肢に対し、「この機能の目的は?」「この機能は何のため?」という質問をしていくと、電磁波を出すことも、マイクロ波を出すことも、熱を与えることも、飲食物を保持することも、「飲食物をあたためるため」となるわけです。
機能を目的と手段という論理で整理することにより、そのものの本来果たすべき機能・目的を明確にすることができ、どの部分をとらえて改善すべきかという、アイデア発想の切り口を見出すことができます(VE協会・奥森正浩氏)。

(クリックすると拡大)
VE協会・奥森氏の解説にあった「機能系統図」とは、右図のものです。
左側に基本機能を置き、右方向へ目的→手段の順に書き並べていきます。
「B.飲食物をあたためる。」は、右図の「機能1」に位置します。
「機能1」を果たすための手段として、
「A.電磁波を出す。」「C.マイクロ波を出す。」といったことが考えられるのです。
「目的」を達成するための「手段」を考える - 物事を考える際、私たちは何かと「手段」に目を向けがちです。この考え方は、プロジェクトマネジメントでも活かせるものではないでしょうか。
VE協会のページには、その他のサンプル問題が「CBT体験版」として掲載されています。興味のある方は、一度挑戦してみてはいかがでしょうか。
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