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コンピュータを利用した試験は環境にやさしい?

本コラムでは、さまざまな資格や試験の紹介を行っていますが、今回は趣向を変えて、「コンピュータを利用した試験(CBT:Computer Based Testing)」についてご紹介します。普段何気なく受験しているCBTに、さまざまなメリットがあることをご存知でしたか?

試験を受ける方法はさまざま

BPnetイベントの読者の皆様は、今までにさまざまな試験を受験されてきたと思います。その時はどのような方法でしたか?

試験を受ける方法としては、以下のものがあげられます。

○筆記
紙に直接回答を記入していくもの。高校の期末試験などがこれにあたります。

○マークシート
回答の記号を塗りつぶしていくもの。大学入試センター試験や運転免許の試験がこれにあたります。

○インターネットを利用した試験
ブラウザー上で問題に答えるもの。Yahoo!インターネット検定などがこれにあたります。

○コンピュータを利用した試験
テストに関係するすべてのプロセスをコンピュータ化したもの。ORACLE MASTERやMCPなど、多くのIT系資格試験に採用されています。

近年CBTが台頭

コンピュータを使用した試験(CBT)というと、IT系の資格試験に限定されると思われがちですが、最近ではIT以外の資格試験もCBTで実施されています。

金融商品取引業務を行う外務員となるために必須である外務員試験は、2003年からCBTで配信が行われています。前回のコラムで紹介したVEリーダーでもCBTが活用されています。

試験のCBT化の流れは国家試験にも及んでいます。

平成17年度に各府省情報化統括責任者(CIO)連絡会議で決定された「国家試験業務の業務・システム最適化計画」においては、その報告書に“今後のコンピュータを利用した試験方法への対応、試験問題の機密性及び試験種別ごとの管理を考慮して”という文言が明記されています。

2007年4月には、経済産業省より、「高度IT人材の育成をめざして(報告書案)」が出され、情報処理技術者国家試験の一部をCBTで実施すると述べています。

今後もさまざまな資格試験がCBTで実施されていくことでしょう。

なぜ、さまざまな試験がCBT化されているのか?

皆様ご経験済みの通り、「試験結果がすぐに分かる」というのは大きな利点として挙げられます。受験者も結果連絡を首を長くして待つ必要がなくなりますし、主催者側も、試験結果発送の手間を省くことができます。

それ以外の主な利点としては、以下のものが挙げられます。

1.自分の都合に合わせて受験が可能
通常の紙の試験は年1、2回の実施ですが、CBTでは受験者の都合に合わせて受験日・会場を選択することが可能です。

2.負荷やリスクの軽減
申し込みから採点までをすべてコンピュータ上で行うため、試験団体が紙を取り扱う負荷やリスクが軽減できます。

3.選択式以外の回答方法
音声・映像を使用した問題やシミュレーション問題など、紙の試験では実現が難しかった方法で出題が可能です。

また、最近では「紙資源の使用削減」といった環境面も注目されています。

映画「不都合な真実」のヒットに現れているように、世間では地球環境保護への意識が一段と高まっています。そういった中、ITの推進によって資源やエネルギーの有効利用が期待されています。数多くの企業・行政区がISO14000(環境マネジメントシステム)を取得し、紙資源の消費量を削減する社会的な動きが、事業体単位、あるいは自治体単位で活発化しています。

通信会社や金融機関が月次レポートや請求書などのオンライン化を積極的に推進し、紙資源の消費量を削減する努力を企業のCSR活動としてアピールする中、試験団体が自らの試験を可能な限りコンピュータで提供する方向性は、ごく自然な流れともいえるでしょう。

CBTで節約できる紙の量は・・・

紙で実施していた試験をCBTで実施することにより、どのくらいの紙が削減できるか試算してみましょう。

通常の紙試験を受ける場合、問題冊子・解答用紙に加えて、受験案内冊子、申込用紙、受験票なども含めると、1人の受験者が消費する紙の量は、A4の標準規格紙に換算して40枚と試算されます。

日本国内で年間100万人の受験者がCBTで試験を受けると、4000万枚に相当する紙資源が節約される計算になります。A4サイズ1枚の厚さを0.13ミリとして換算して積み上げてみると、5200メートル(富士山の1.4倍)もの高さとなり、重さは280トンにもなるのです。毎年280トンもの紙が節約されていることを考えると「CBTは環境にやさしい」といえます。


※nikkeibp.jp events SPECIALより転載
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