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プロメトリックが提供するCBTサービスの仕組みについてご紹介いたします。

コラム:CBTの仕組み

第四回:試験監督のあり方

2013年8月26日 掲載

CBT(Computer-based Testing、コンピュータを利用した試験)サービスにおいては、柔軟な受験機会を提供しつつ、試験としての公平性を担保することが求められます。これまでは出題の仕組みの観点からまず「フォーム方式」と「LOFT方式」の2種類の出題方法を説明し、次に、試験問題を事前に評価するベータ試験とダミー問題についての解説をしました。シリーズ四回目は、試験の運用体制における試験監督のあり方について紹介します。

CBT運用体制の様々なバリエーション

「コンピュータを利用した試験」と一言でまとめても、実際には様々な運用体制のバリエーションが存在します。インターネットに接続する環境さえあれば、自宅からでも、勤務先からでも、もしくはインターネットカフェからでも、オンラインで24時間受験が可能な試験もあります。一方で、CBT専用の試験会場でしか受験できない試験もあります。事前に予約を行い、試験日当日は指紋認証などの厳密な本人確認を経て、ようやく試験室への入室が許可される試験もあります。試験実施にコンピュータの活用を検討する際には、適切なCBTの運用体制を選択することが重要です。不適切な運用体制を選択してしまうと、試験制度の意義そのものを揺るがしかねない事態となる恐れもあります。

国際テスト委員会によるCBTの分類

国際テスト委員会(International Test Commission)はICT(Information and Communication Technology)を活用した試験の利用に関する国際ガイドラインを公表し、そこでCBTにおける4 つの試験監督モードを示しています。

モード 説明 (ガイドラインによる定義を、執筆者の解釈により発展させたもの)
Open  人による監督は行われていない。
個人情報の事前登録は要求されず、受験時にIDやパスワード等の入力も求められないため、匿名で繰り返し受験することが可能な状況
Controlled 人による監督は行われていない。
個人情報の事前登録が要求され、受験時にIDやパスワード等の入力が求められるが、実質的な意味での本人確認は不可能な状況
Supervised 人による監督が行われている。
遠隔地の監督員が受験者の本人確認を行った後に、試験開始を許可する。受験の様子をモニターされ、試験の適切な終了が確認可能な状況
Managed 人による監督が行われている。
受験環境が標準化された試験会場に受験者が来場して試験を受ける。受験の際には厳密な本人確認が要求され、試験中は監督員の見回りなどにより、カンニング等の不正受験を防止する対策が十分にとられている状況

これら4 つの試験監督モードは、それぞれに適切な利用状況が存在し、いずれかのモードが常に望ましいということではありません。国際テスト委員会は国際ガイドラインにおいて、試験が実施される状況や、試験結果の利用目的などを包括する「試験シナリオ」という言葉を用いて、状況に応じて適切な試験監督モードを選択することが重要であるとしています。

当社の考えるCBTとは

当社では、CBTという言葉をこのガイドラインにおけるManagedモードの試験に限定して使用しています。試験業界では、大事な試験をハイ・ステークな試験と呼びますが、当社ではCBTサービスをハイ・ステークな試験のみに提供しております。なお、CBTに似た言葉として、インターネットへの接続を強調したIBT(Internet-based Testing)も 広く普及していますが、いわゆるインターネット試験あるいはWEBテストと呼ばれるものの多くは、人による監督が行われていないControlledモードで運用されています。この種の試験の中には CBTと呼ばれるものもありますが、当社におけるCBTの定義には含まれません。一方で、IBTという名称を使いながらもTOEFL iBTのようにManagedモードで運用されている試験制度もあり、このような試験は当社のCBTの定義に含まれます。

CBTサービスの試験監督のあり方について、より詳しく知りたい方は、次の研究報告を参考にしてください。

劉 東岳, 試験におけるICT の適切な活用方法について, 教育システム情報学会研究報告, 26-1, pp25-28, 教育システム情報学会 (2011) http://ci.nii.ac.jp/naid/40018913177

次回は、なぜ今、こんなにもCBTサービスが注目されているのかを、CBTの利点だけでなく、社会環境の変化を踏まえて解説いたします。


CBTの仕組み:第六回 試験結果の考え方@
CBTの仕組み:第五回 CBTとグローバル化が進む社会
CBTの仕組み:第四回 試験監督のあり方
CBTの仕組み:第三回 試験問題の事前評価
CBTの仕組み:第二回 出題の仕組みA LOFT方式
CBTの仕組み:第一回 出題の仕組み@ フォーム方式

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