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CBT導入の手順は?運営会社の選定ポイントや試験作成の流れも解説
- CBT
CBT(Computer Based Testing)とはコンピューターを用いて実施する試験方式の総称であり、テストセンター(試験会場)方式はその代表的な実施形態の一つです。紙媒体で実施する試験であるPBT(Paper Based Testing)と比べて、受験の設計や運営オペレーションが大きく変わるため、何から着手すればよいかわからない試験主催者の方も少なくありません。
この記事では、CBTの導入が進んでいる理由やCBT導入の手順、運営会社の選定ポイントのほか、試験作成の流れについて解説します。
CBTの導入が進んでいる理由
CBTの導入が進んでいる理由には、受験者の利便性向上や業務のデジタル化に伴う効率化などが挙げられます。具体的にどのような理由でCBTの導入が進んでいるのか詳しく見ていきましょう。
<CBT導入が進む主な背景>
- 受験者の都合に合わせやすい
- デジタル化によって効率化できる
- 情報漏洩や不正のリスク低減につながる
- 多彩な出題に対応できる
- 感染症拡大時や自然災害時にも柔軟な運用を検討しやすい
受験者の都合に合わせやすい
CBTは、受験日時や会場を受験者の都合に合わせやすいという理由で導入が進んでいます。現代のライフスタイルは多様化しており、特定の日時に大人数を同一会場へ集める運用は、受験者の取りこぼしにつながりかねません。
デジタル化によって効率化できる
CBTは出題から解答の記録、採点・集計までをデータで扱うため、デジタル化による効率化がかなう点も導入が進んでいる理由です。
行政手続きやビジネス業務のデジタル化が進む昨今、紙の印刷・配送・保管を前提とした試験運営は、コストとリスクの両面でも見直しの対象になりやすいでしょう。
特に受験申込みの対応や、会場割当、当日の配布物の準備といった、人と紙に依存する工程にどれだけのコストがかかっているのかを確認すると、CBTによって効率化できる領域が見えやすくなります。
情報漏洩や不正のリスク低減につながる
紙試験(PBT)では、問題用紙や解答用紙の印刷・配布・回収といった工程に人手が介在するため、管理体制によっては情報管理上のリスクが生じる可能性があります。例えば、問題用紙の取り扱いや保管状況によっては情報漏洩のリスクが高まるほか、解答用紙の紛失や取り違えが発生する可能性も否定できません。また、試験会場においても、運用状況によっては不正行為を完全に防ぐことが難しいケースがあります。
一方でCBTでは、出題から解答記録、採点処理までをシステム上で一元管理することが可能です。
試験に関わるデータの送受信を暗号化できるため、情報漏洩のリスク低減が期待できます。受験者ごとに問題構成や設問の順序を変える出題が可能な方式を採用すれば、試験内容の共有などの不正防止にもつながります。
多彩な出題に対応できる
紙面では表現が難しい映像や音声を用いた出題のほか、機器の操作手順についての設問など、CBTであれば多彩な出題が可能となる点も導入が進んでいる理由です。例えば、音声入力であれば、スピーキングテストなどの評価も公平かつ効率的に行えるでしょう。
感染症拡大時や自然災害時にも柔軟な運用を検討しやすい
会場分散型の試験となるCBTであれば、感染症拡大時など大人数の密を避けたい場合にも、実施会場や受験日程を分散する運用を検討しやすくなります。テストセンター方式を採用すれば、受験者は居住地に近い試験会場を選びやすく、長距離移動の負担軽減にもつながります。
また、一部地域で災害が発生した際も、CBTであれば試験の規定や運用条件によっては、別会場での受験や日程変更などの対応を検討しやすくなります。直前の会場変更やキャンセルの可否は試験ごとに異なるため、事前に運用条件を確認しておくことが重要です。
CBT導入の手順
CBT導入の手順は、大きく「要件定義」「運営会社の選定」「運用開始」に分けることができます。試験主催者が押さえておきたいCBT導入の手順を具体的に見ていきましょう。
1 要件定義
まず、CBT導入の目的を言語化し、受験規模、実施頻度、合否通知の方法、問い合わせ体制といった要件を定義します。PBTからの移行であれば、申込み、結果公表、問い合わせの一次回答といった対応は誰が主体的に担うのか役割分担表まで落とし込むとより安心です。そのほかにも、不正対策、ネットワーク障害時の対策なども初期要件に含めておくと、工程の手戻りを減らしやすいでしょう。
なお要件を定義する際は、それぞれをKPIとして指標化すると、改善の優先順位が決めやすくなります。
また、CBTの自社開発を検討する際は、開発期間の長期化や保守コストの増大も含めた判断が必要です。試験運営も含めて内製化する場合は、品質管理や体制構築の負荷もかかります。
2 運営会社の選定
CBTの運営会社を選定する際は、テストセンターの数や地域の範囲、セキュリティ、海外対応の可否、管理画面機能などを複数社で比較し、実績と運用品質を確認した上で決めましょう。運営会社へ委託する際は、選定の軸を決めておくことが大切です。
CBTの外部委託は、会場運営や受験者対応を含めた実装を一気に進めやすい一方、契約範囲や追加費用の線引きを明確にしないと想定外のコストが出る可能性もあります。
なお、見積比較では初期費用だけでなく、運用費や追加対応費の条件も確認し、契約前に役割分担や責任範囲、トラブル時の対応担当などを明確化すると安心です。
3 運用開始
運営会社を決めたら、CBTの運用を開始します。問題を入稿したら、システム設定を行い、受験者向けページが公開されます。受付開始前には小規模トライアルを実施し、問い合わせ導線や障害対応フローの弱点を洗い出すと、当日の混乱を抑えやすいでしょう。
なお、運用開始後は、受験データを定期的にレビューし、試験品質と運用負荷のバランスを継続的に改善していくことも大切です。
CBTの運営会社を選定する際のポイント
運営会社を選定する際は、単価比較に終始するのではなく、契約後に起こりうる運用負荷も含めて評価することがポイントです。ここでは、費用・サービス範囲・トラブル対応の3つの観点に絞って選定のポイントを紹介します。
費用を項目ごとに把握し、中長期のROIで判断する
運営会社が提供できるサービス内容を、契約条件と併せて確認する
運営会社の選定時は、単に「対応できる」と書かれているだけでなく、どこからどこまでが契約に含まれるかを細かく把握すると安心です。サービス内容のチェック項目としては、下記の7つが挙げられます。
| チェック項目 | チェック内容 |
|---|---|
| 試験会場の数 | 会場数や座席数が足りているか |
| 会場の品質 | 受付や試験監督の対応、PCスペックや騒音防止の品質は高いか |
| 代行業務の対応範囲 | 申込みや試験の実施、合否通知、結果分析、試験作成支援などに対応可能か |
| セキュリティ | データの管理状況や、ISO 9001(品質)やISO/IEC 27001(情報セキュリティ)などの認証取得状況を確認できるか |
| 海外展開/土日対応 | 海外受験や土日開催にも対応できるか |
| 試験実績 | 厳格性が高い領域の試験実績があるか |
| コスト | 見積もりに含まれる範囲のほかに追加費用の発生条件があるか |
契約条件については、トラブル時の責任と費用負担、再委託の有無、情報管理、解約条件などを確認しておくと、運用開始後の認識ずれを抑えやすくなります。社内法務部や情報システム部などと必要に応じてすり合わせておきましょう。
試験運営のトラブル対策が万全か確認する
試験運営では、当日の端末不調やネットワーク障害、本人確認の疑義など、さまざまな事象への備えが重要です。想定シナリオごとの運用フローが文書化されているかを確認しましょう。
フローが曖昧なまま運営会社を選定すると、トラブル時の判断が遅れ、受験体験を損ねる可能性があります。
また、問い合わせ導線が弱いと、主催者窓口へ問い合わせが集中し、運用負荷が増えることもあります。チャットや電話、メールの窓口、障害連絡の連絡網なども含めて運営体制を総合的に評価することが重要です。
試験作成・設定の流れ
試験問題の入稿方法や各種設定は、運営会社のシステムや役割分担によって異なります。ここでは、試験作成・設定の一般的な流れを紹介します。
1 出題設計を整理し、試験問題を入稿する
まず映像・音声・記述式など、どの出題形式を採用するかを決めます。続いて試験問題を作成し、運営会社が指定するフォーマットに入稿します。
実施回数や受験期間が長くなる場合は、問題の露出が増えることを踏まえ、問題プールを拡充する、受験者ごとに設問が変わるランダム形式で出題するなど、出題方法のバリエーションを増やしておきましょう。
なお、プロメトリックのCBTは画像や映像、音声を使った出題も可能で、モニターのサイズ、解像度などが標準化された仕様・環境で試験を提供できます。
2 実施準備
試験実施に向けて、各種システム設定、試験問題のCBT化、試験専用ページの作成などを行います。PBTとは必要な業務が変わってくるため、疑問点が生じたら都度、運営会社に問い合わせましょう。
3 受験者向け試験専用ページの公開
受験者向けに、試験の概要や開催情報、お知らせ、問い合わせ先などを掲載する試験専用ページを公開します。
受験者は試験専用ページから試験予約の手続きをするため、決済手段の選定も必要です。利用可能な支払方法は試験によって異なる場合があるため、受験者に案内する内容を事前に整理しておきましょう。プロメトリックのCBT試験における支払方法については、公式サイトでご確認いただけます。
※画面はイメージです。表示項目などは運営会社の提供機能により異なります。
4 試験実施、合否発表
受験者が予約した日時・会場で受験し、あらかじめ合格基準や結果通知の運用を定めている場合は、試験仕様によって試験終了後すぐに結果を通知できるケースもあります。
プロメトリックのCBTであれば、受験者はマイページからスコアレポートを取得できます。また、主催者団体向け管理システムでは、結果データの取得や受験者の管理なども可能です。機能の詳細は公式情報でご確認いただけます。
プロメトリックのCBTについて詳しくは以下の記事をご覧ください。
プロメトリックは、検討段階からCBTの導入・運用設計に伴走します
CBT導入の成否は、ツール選定だけでなく、要件定義と運用設計の品質にも左右されます。自社の試験目的や受験規模、実施頻度、受験者対応の方針に合わせて運営会社を比較し、短期費用と中長期ROIの両面で判断することが重要です。
プロメトリックは、国内で年間約250万試験、累計4,000万試験以上の配信実績があります。全国のテストセンター網に加え、会場品質の標準化、厳格な本人確認・試験監督体制、セキュリティ、海外ネットワークなどを強みとし、国家試験・資格試験・大学入試など幅広い分野でCBT導入・運営を支援しています。
CBT導入をご検討中の試験主催者の方は、試験規模や運用条件に応じて、必要な準備期間や体制が異なります。PBTからCBTへの移行、新規試験のCBT化、海外受験や土日実施を含む運用設計など、要件整理の段階からプロメトリックへご相談ください。
CBT導入についてのご質問、運用のご相談、料金についてなど
ご不明な点がございましたら、まずはお気軽にお問い合わせください。