コラム

リスキリングに取り組む前に知っておきたいことを解説!

2024年02月13日
  • CBT
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近年よく聞くようになった「リスキリング」の語源は「Re-skilling」です。経産省の資料によると「新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する/させること」で、近年ではDX化の流れの中で生まれる新しい職種や求められるスキルの習得を指すことが増えています。

今回は、リスキリングのメリットやリスキリングを進める上で有効な資格などについて解説します。

リスキリングが求められる理由とは?

リスキリングは、近年のビジネス構造の大きな変化により、注目されるようになりました。2022年には、岸田首相が総合政策の中にリスキリング支援を盛り込む考えを表明しています。ここまで求められるようになった主な理由を紹介します。

1.急速なデジタル技術の進化

近年のテクノロジーの進化はすさまじく、ロボットやAIなど次々と新しい技術が開発され、普及しています。そうなると、今まで価値があった技術やスキルの中には、必要とされなくなるものが出てきて、よく言われていた「ロボットやAIに仕事が取られる」ことが現実になろうとしています。一部の仕事ではすでに現実になっていて、世界経済フォーラム(WEF)が2020年にまとめた「仕事の未来レポート2020」によると、新たな技術が浸透することで、2025年までに世界で8500万人が職を失うと予測しています。

これはデジタルに精通していると思われているエンジニアも同様です。オンプレミス型からクラウド型に急速に移行した結果、今までのスキルでは太刀打ちできないエンジニアが増えています。特に40代、50代は現状のままで停滞していると、これまでのスキルが陳腐化していくリスクがあります。

2.DX分野の人材不足

テクノロジーの進化で失われる職業がある一方で、AIなどのデジタル分野のニーズは高まっています。先述のWEFの2020年レポートでは、9700万人分の新たな仕事が生み出されると予測しています。

実際に企業はデジタル分野に強い人材を積極的に採用しようとしています。しかし、高いニーズに比べてデジタル人材はまだまだ不足していて、優秀な人は争奪戦です。採用だけでデジタル人材を賄うのは無理があるため、デジタル化で生まれた社内の余剰人材を“リスキリング”してデジタル分野で活用しようとする動きが出ています。

3.働き方の多様化

コロナ禍をキッカケとしてテレワークやリモートワークが浸透しました。今までのように会社で長時間労働をするのではなく、ワークライフバランスや安全な労働環境などを重視する働き方を志向する人も増えています。

しかし、リモートワークができたり、ワークライフバランスを重視したりする働き方ができる環境に自分を置くためには、出社しなくても済むスキルが必要です。そのため、自由に働き方が選択できるように、新たなスキルを学ぶ必要があります。企業側も働き方改革の一環として新たな技術の導入を進めるためには、社内人材のリスキリングが必要になります。

企業にとってのリスキリングのメリット

企業や組織が社内人材のリスキリングに取り組むと、さまざまなメリットがあります。

1.DX人材不足に対応できる

進化していくテクノロジーに対応できる人材は争奪戦で、企業の採用コストも高騰しています。しかも、採用しても実際に社内の業務に適応できるかどうかは未知数です。

しかし、社内人材を活用できれば、採用コストを抑えることができます。また、社内業務に精通しているので、すぐに実務にスキルを応用することができます。入社直後の研修や社風に馴染む期間も必要ありません。

2.従業員の満足度が向上する

リスキリングにより従業員に新たな学びの場を与え、成長の機会を提供することで、満足度とエンゲージメント向上に寄与します。

従業員の満足度が上がれば、モチベーションが高まるので生産性の向上が期待できます。またエンゲージメント向上で離職率が下がり、長期的に業績に貢献できる人材の育成につながります。

3.アイデアや新規事業を生み出せる

企業で多くの知見を積み上げてきた従業員が新たにデジタルの知識やスキルを身につけると、これまでとは異なる視点からのアイデアを生み出すことができます。これまで見えなかった既存事業の価値を掘り起こしたり、既存事業とデジタルの可能性を組み合わせたりすることで、次代のニーズに応えた新規事業を生み出すこともできます。

個人にとってのリスキリングのメリット

リスキリングは企業や組織だけでなく、教育を受ける個人にもメリットがあります。

1.激変するビジネス環境に対応できる

今後、ますますAIなどのデジタルテクノロジーが進化することは間違いありません。その中でビジネス環境もドラスティックに変化し、その変化に対応していくことが必要となります。

リスキリングでデジタル分野の知識やスキルを身につけることで、今後のテクノロジーの進化に対応できるようになります。テクノロジーの進化について今後も学び続けることは必要ですが、一度リスキリングをすれば自信がつき、次の課題にも積極的に取り組めるようになります。

2.社内の昇格や昇給につながる

デジタル分野の知識やスキルを持つ人材は、企業にとって非常に価値の高い人材です。社内価値が高まり、昇格や昇給の可能性が高くなります。また、新規事業に取り組むチャンスも増えます。成果を出すことができれば、さらに社内の地位は高まります。

3.市場価値が高まる

リスキリングは所属する企業によって提供されるものですが、新たな知識やスキルを身につけることによって、結果的にビジネスパーソンとしての市場価値が高まります。リスキリングによって身につけたスキルを活かせないと判断すれば、転職することも可能です。また、新規事業に取り組んで成果を出せば、その実績を元にキャリアアップすることもできます。

効率的にリスキリングを進めるために

リスキリングに取り組む前に知っておきたいこと

日本の企業においての学びやスキルアップといえば、従来は「OJT」によるものが中心でした。しかし、経産省の資料の中で「OJTは『連続系』の中での能力開発で、今ある部署の今ある仕事をしてもらいながらやり方を覚え、スキルを獲得してもらうもの。リスキリングは『非連続系』の能力開発で、社内に今ない仕事、今できる人がいない仕事のスキルを獲得してもらうものなので、OJT以上の取り組みが必要」とされています。日本企業の得意なOJTの延長ではできません。

また、リスキリングのコンテンツをすべて内製化する必要はないとも断言されています。特にデジタルのスキルは、社内外を問わず共通なことが多いので、必要に応じて外部のコンテンツやプラットフォーマーを活用するほうが効率的です。

外部コンテンツの活用とは?

リスキリングは注目のキーワードであり、数多くの研修プログラムが存在します。期間や費用はさまざまですが、大切なことは従業員に自主的に取り組んでもらうこと。研修をただ座って聞いているだけだったり、課題を適当にこなすだけだったりすれば、費用と時間が無駄になるだけで新たな知識やスキルを身につけることはできません。

そのため、リスキリングに資格や検定を活用することをおすすめします。資格を取得するためには、従業員が自主的に学ぶ必要があるので、資格取得のプロセスで自然と知識やスキルが身につきます。また、研修で学んだことの定着度を確認する方法としても有効に活用できます。

リスキリングにおすすめの資格

リスキリングを目的に資格や検定を活用する際は、専用の試験会場に集合してコンピューターを使って試験を実施するCBT(Computer Based Testing)を採用しているものをおすすめします。従来の紙試験(PBT)よりも試験結果がスピーディーにわかり、試験によっては問題の正誤などの試験結果を後からデータで確認することもできるので、復習をしたり、次回の対策を立てたり、知識の定着やスキルアップに役立てることができます。

CBT採用でリスキリングに適した資格を紹介します。

ITパスポート

ITパスポート」は情報処理技術者試験の一試験区分であり、「情報処理の促進に関する法律」に基づく国家試験です。ITパスポートは国家試験として初めてCBTを採用した試験でもあります。

ITを正しく理解し、業務に効果的にITを利活用することができる基礎力を総合的に身につけることができる試験です。基礎的な内容なので、デジタル分野のスキルを身につける第一歩としておすすめします。企業の人材育成に幅広く活用され、最近ではITの基礎力があることを証明するために学生の取得も増えています。

アジャイルソフトウエア開発技術者検定試験

アジャイルソフトウエア開発技術者検定試験」は、アジャイル開発のスキルを客観的な尺度で分析・判定する試験です。変化が速い昨今のビジネス環境において求められている開発モデルで、従来のウォーターフォール型開発と異なり、スピードを重視しています。実践するためには技術スキルだけでなく、コミュニケーション力や柔軟性などヒューマンスキルを身につける必要があります。エンジニアが新たなステップに進む際におすすめしたい試験です。

アジャイルソフトウエア開発技術者検定試験の合格者はアジャイルについての幅広い知識があると評価され、アジャイル開発のプロジェクトにおいて貴重な人材となります。

IoT検定

近年ではいわゆる“文系社員”がリスキリングにより、デジタル分野に配置転換になることも増えています。そのような場合、アジャイル検定のようなエンジニア向けの試験をいきなり受験することは無理があります。そのような場合におすすめしたいのが「IoT検定」です。

IoT検定は技術者のみならず、IoTにかかわるすべての人を対象としている検定試験です。技術的な視点だけでなく、マーケティングやサービスの提供、ユーザーの視点から必要となる領域を網羅しています。

まとめ

テクノロジーの急速な進化により、従来の知識やスキルはどんどん陳腐化していきます。企業にとっても個人にとっても、激変するビジネス環境に対応するためにリスキリングは不可欠なもの。社内だけでなく、外部のコンテンツを頼りながら、リスキリングに取り組んでいきましょう。

また、リスキリングに資格を活用する際は、CBT採用の試験をおすすめします。今後新たに必要になると思われるテクノロジーの教育プログラムを立案する際にも、CBTの活用をご検討ください。プロメトリックのCBTならば世界中にネットワークがあり海外配信も可能なので、海外在住でもリスキリングプログラムに参加できます。

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