一般社団法人 日本消化器内視鏡学会様 導入事例

コロナ禍で紙試験での集合型試験が難しくなり、CBT導入を決断。すべてのCBT試験会場で同一スペックのモニターで受験できることで、公平な試験を実現しました。

サービス導入団体 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
CBT導入試験
  • 日本消化器内視鏡学会認定 消化器内視鏡専門医試験
  • 日本消化器内視鏡学会認定 消化器内視鏡技師認定試験
試験規模 専門医試験、技師試験 それぞれ年1回一斉開催
受験人数各試験各回 約1,000人
導入前の課題
  • これまで東京のみの一会場で紙による集合型試験を実施していたが、コロナ禍で受験者の移動や大人数を集めることが難しくなった。
  • 会場数を増やして、各地方での分散実施を検討したが、同一日に実施できる会場の確保や運営が困難であった。
  • 試験の性質上、高解像度で画像を表示することが必要。CBT試験で会場ごとに画質のクオリティに差があると、公平な試験を担保できない。

年に1度の紙による集合型試験が、コロナ禍により実施困難に。

日本消化器内視鏡学会は、内視鏡についての研究、情報交換、教育活動などを行っている一般社団法人です。「消化器内視鏡専門医」と「消化器内視鏡技師」の試験を実施しています。試験は年に1度の試験日を設定し、当時は北海道から沖縄までの受験者をすべて東京の会場に集め、紙による集合試験を実施していました。受験者はどちらも1,000人程度です。

しかし、コロナ禍になり、1ヶ所に多人数を集める試験方式が難しくなりました。緊急事態宣言により、誰もが県外に出るなど遠距離の移動を控えるようになりましたが、この試験は対象が医療従事者のため移動がさらに厳しく制限されている状況。そのため、やむを得ず試験を2回延期しました。

コロナ禍の終わりは見えませんでしたが、医療現場では資格を取得した内視鏡専門医師や技師は求められています。そのため、いつまでも延期するわけにはいきません。そこで、別の方式で試験を実施することを検討し始めました。

CBTは、専門性が高く、画像を使う試験には 向かないと思いこんでいた。

最初は会場を分けて紙による試験を実施することを検討していました。例えば、関西と関東に分ける、地域ごとに数カ所に分ける、などを検討したのですが、同日に実施しなければならないので、会場の確保が難しかったです。また、会場を増やすほどマンパワーが必要で、スタッフの確保、試験会場の設営、試験問題の運搬など課題は山積み。さらに不慣れなスタッフも増えるのでヒューマンエラーのリスクも高くなる。厳正な試験を実施する体制を整えることが難しいと判断しました。

CBTの存在は知っていましたが、実は当協会が実施する専門的な試験には適さないと思い込んでいて、検討したこともありませんでした。内視鏡関連の試験は、内視鏡で撮影した画像を使った設問があるのですが、CBTはテキストだけの試験で使われているイメージが強かったのです。

しかし、コロナ禍で集合試験が難しい状況では一度すべてをフラットにして検討するべきだと考え、プロメトリック社に問い合わせました。比較検討のために、他のCBT運営会社にも連絡を入れました。

全員が同一サイズ、同解像度のモニターで受験できることが、 実施の条件。

もっとも重視したポイントは、画像の質です。内視鏡関連の試験は画像の質がとても重要で、紙で試験問題を作っていた時も高質な紙を使い、入稿の際も画像に何度もダメ出しするほど。そのためモニターの解像度やサイズが会場ごとに異なって受験生の見え方が違うと、公平な試験となりません。

その点、プロメトリック社のモニターのサイズはすべての会場で統一され、全受験生が同じ条件で受験できます。また、モニターのクオリティが内視鏡で撮影する画像と同じくらいの高解像度だったことも、決め手となりました。

受験会場数が多いので、行きやすい会場を選べることも良かったです。移動が少ないことは受験者にとって大きなメリットになります。

初回の実施は不安でしたが、プロメトリック社のフォローもあってスムーズに進めることができました。目立ったクレームもなく、滞りなく実施できました。

専門医試験

  • 初回(2022/2/27):47都道府県で開催
  • 2回目(2022/7/24):47都道府県で開催
  • 3回目(2023/7/23):44都道府県で開催予定

技師試験

  • 初回(2022/4/2):47都道府県で開催
  • 2回目(2022/8/20):46都道府県で開催
  • 3回目(2023/3/5):47都道府県で開催

試験実施の負担軽減になった。

北海道から沖縄まで東京に集めていたときと違って、受験者自身で受験会場を選べるので移動が楽になったと好評です。また、CBTにしたことで、ヒューマンエラーのリスクも減りました。

集合試験の時は会場設営などの準備作業がすごく大変でした。受験者への案内も紙で郵送するなど、すべてアナログで準備していたので、その作業に多大な時間と手間が費やされていました。それらの準備作業や問い合わせ対応はすべてプロメトリック社におまかせすることができたので、負担軽減ができました。

今回のCBT導入は、受験者、会員にとって不利益となることは絶対にない、と確信できたから決断できました。特に受験される方は、ただでさえ試験を受けなければならないという負荷がかかっているので、それ以外の手間やストレスはできるだけ減らしていきたいと考えています。

プロメトリック社には開催都市をさらに充実していただき、今後もスムーズな試験運営のサポートをしてほしいと思います。

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